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kirakira na toki

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Cross...37
2007年 04月 25日 |
 
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こんばんは。

chiroparoです♪
百想の彼、昨年の王子様風と違って・・・
大人の魅力ですね。
ちょっと気になる部分がありましたが・・・
そこは、置いておいて(笑)

創作のお話を・・・



すぐにUPできると思っていた続きでしたが、少し時間がかかってしまいました。
ヘタレなもので、ちょっとしたことに動揺してしまいます。
こんな弱音を、いつも聞かされる○○○○さん・・・すみません(汗)
つい、呟きたくなるのは居心地がいいから~と、解釈して下さると嬉しいです。
Cross...38は、80%ぐらい書きあがっているので(^▽^)お待たせせずにすみそうです。
明日の仕事のあとで、レスしますね・・・  では、また~♡♡♡

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ふいに開いた扉を両手で押し広げ、そこが何階かも知らず途中のフロアへ飛び出す。
「失礼・・・」
誰かと肩がぶつかったような気がして呟いたが、それが現実なのかどうか、今は問題ではなかった。
(とにかく下へ、幸の所に・・・)
焦って他のエレベーターのボタンを押しても、なかなか扉は開かない。
携帯電話を握り締めたまま、ビョンホンは、エレベーターの前で立ち尽くしていた。
(幸・・・・・・)
逸る気持ちを抑えるように、大きく息を吐き、ビョンホンは携帯電話を耳に当てる。
「もしもし、幸?」
「・・・・・・良かった、何かあったのかと心配でたまらなかったの」
ようやく開いた扉・・・ビョンホンはエレベーターに走る。



「ごめん・・・ちょっとトラブルで」
「大丈夫なの?もう、部屋に着いた?」
「・・・・・・あぁ」
「今日は?もう、仕事は終わり?」
「あぁ・・・・・・」
「・・・何だか変だよ、オッパ・・・」
「そんなことないよ・・・幸は、今・・・何してるの?」
「えっ?」
「どんな服着てるの?」
「・・・うん、もうパジャマ」
「どんな?何色?」
「どんなって・・・アイボリーだよ」
幸は、自分の体を見下ろした。
すぐ脇に、アイボリーのコートが畳んでおいてある。
「ふぅ~ん・・・」
ビョンホンは、エレベーターの扉が開くのを待ちかねたように、そこから飛び出していった。

「幸?君は、僕に逢いたい・・・?」
「・・・どうして?・・・どうしてそんなこと聞くの?」
「・・・何となく聞いてみたかったんだ」
「・・・・逢いたいよ・・・逢いたいに決まってるでしょう」
「良かった・・・」
「オッパ・・・?」
「さっき言ったよね?僕は、君がどこにいたって・・・きっと見つけるって」
「えっ・・・?」
「どうしてだろう・・・こんなにも君に逢いたい・・・」
「何?オッパ、聞こえないよ?」
「電話じゃダメだ。君に逢えた時に言うから・・・」
「そんな・・・今すぐに聞きたくなっちゃうよぉ」


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(ゆっくり・・・もう慌てることはないんだ)
(やっと、君をつかまえた・・・)
ロビーの隅に、見つけた幸は、物影に身を隠していた。
静かに幸の背中に近づくと、痛いほど・・・ビョンホンの鼓動が高鳴る。
(何と、声を掛ければいいんだろう?)
一瞬だけ、幸を見つけて・・・手放してしまったことで後悔の念に苛まれたけれど・・・
今、ほんの少しだけ手を伸ばせば届く距離に・・・・・・幸、君がいるんだ。

「オッパ?疲れてないの?」
「大丈夫だよ・・・」
「今日は、もうゆっくり出来るね?」
「・・・それが、そうも行かないみたいなんだ」
「えっ?」
「今、目の前にすごく魅力的な女性がいて、どうしようか迷ってる」
「・・・・・・オッパ?」
幸の胸に、痛みが走る。
「とってもガードが固そうなんだ・・・ねぇ、どうしたらいいと思う?」

「・・・・・・・・・」
「幸・・・・・?」

プーップーップーッ・・・
幸は思わず立ち上がり、電話を切ってしまった。
彼の心変わりとも思える言葉に、激しく胸が痛む。


ぼんやりと立ち尽くしていた幸は、背後からきつく抱きしめられた。
「・・・・・・?」
「切るなんて・・・酷いじゃないか?」
その声を聞くまでもなく、幸には分かっていた。
背中から回された腕の力強さも、厚い胸の感触も、そして男性的な彼の香りも・・・
彼の何もかもを、忘れてしまうと怯えていた自分が、ばからしく感じるほど、何ひとつとして忘れてなどいなかったから・・・
「幸・・・・・・」
耳元で自分の名前を呼ばれるだけで、体の奥が熱くなる。
「・・・・・・」
「・・・・・・幸?」
あたたかい腕の中で、ただ彼を感じていたい。
ゆっくり彼の方に向き直ると、優しいのに・・・その奥は熱く、燃えるような瞳に出逢った。
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もう一度、抱き寄せられ・・・これが夢なんかじゃないことを、幸は、やっと実感した。
胸が張り裂けそうなほどの喜び・・・
体中の血が、蒸発してしまいそうなほどの熱さ・・・
首筋に押し当てられた彼の唇から、言葉と共に漏れる吐息だけで、その場に崩れ落ちそうなほどだった・・・

「どうして・・・?」
「だから言っただろう?僕は、どこにいたって・・・君を見つけるって」
「・・・・・・」
幸の瞳から、大粒の涙がこぼれる。
「意地悪してゴメン。幸、泣かないで・・・」
「・・・ひどいよ。こんなに驚かせて・・・」
「先に驚かせたのは君だよ。幸が近くにいるかもしれないと感じた時、どんな驚いたか・・・」
「・・・・・・」
「ねぇ?僕は、ここでずっと・・・こうしていてもいいんだけれど?」
「・・・・・?」
彼の視線の先を辿ると、私たちを遠巻きに囲むように、周りの人の視線が集まっていた。
「僕は構わないよ・・・」
そう言ってビョンホンは、悪戯な笑みを浮かべる。
「構わないなんてダメ・・・早く離れて!」
「いやだ・・・幸が、どこにも行かないと約束するまで、離さないよ」
「行かないから・・・ずっと一緒にいるから、だから・・・」
ビョンホンは一瞬、腕の力を強めてから幸を解放した。

「行こう・・・」
好奇な視線から守るように、幸を抱きかかえてビョンホンは、エレベーターへと向かう。
「早く、幸とふたりきりになりたいよ」
「もう!またからかうんだから・・・」
耳元で悪戯っぽく囁くビョンホンを見上げながら、幸せでたまらないと感じる幸だった。

そして、ひとつの影が・・・
離れた場所から、幸せそうに寄り添いながら歩く二人を見つめていた。


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エレベーターの中で、きつく手を握り合ったまま、ふたりはひと言も言葉を発しなかった。
何か声を出したら、それが引き金になって・・・熱い衝動を止められないと分かっていたから・・・
やっとたどり着いた部屋のドアを閉めると、きつく彼に抱きしめられる。
そのまま引き寄せられるように、唇が触れ合った瞬間・・・
感情を持たないドアブザーが鳴った。

ドアへ視線を向けると、相手を確認した彼は、訪問者を招き入れた。
(・・・・・この人?)
見覚えのある長身の男性が、部屋に入って来る。
私の脇を通り過ぎざま、一瞬だけ視線が合った。
(・・・・・・・?)
「幸・・・すまない。理事と明日の打ち合わせがあるんだ。すぐに済むから、この部屋で待ってて・・・いいね?」
「うん・・・・・」
さっきから理由は分からないが、幸は無性に不安を覚えていることに気づいていた。
どうしてだろう?
彼とほんの少し離れることで、こんなにも心細くなるなんて・・・

美しい夜景を見下ろしながら、幸は不安を抱えたまま、ビョンホンを待つ。
嬉しいはずなのに、幸せでいっぱいなのに・・・
言い表せない心の不安を、幸には、ただ受け止めるしかない。
分かっているのは、この思いをビョンホンに伝えることはないということ・・・
彼を巻き込みたくないと言う、幸の思いだけだった。

「待たせて、ゴメン」
「・・・・・・」
「幸・・・・」
じっと瞳を見つめたまま、ビョンホンは幸の洋服を、一枚一枚剥ぎ取っていった。
滑らかな白い肌に指先で触れると、幸はピクッと反応する。
自分が見つめただけで、どんどん乱れていく彼女の呼吸まで愛しくてたまらなくなってきた。
「幸・・・逢いたかったよ」
「・・・・・・うん」
「こうして幸に触れたかった。そして、君の熱い吐息と甘い香りに包まれたかった・・・」
「・・・・・・オッパ?」
「さっき言わなかったのは・・・」
息を荒げながら、幸は問いかける。
「・・・何?」
ビョンホンは、首筋に口づけながら囁く。
「愛してるって、言いたかった」
「・・・・・・あっ、ん」
下着まで剥ぎ取られて、彼の前で生まれたままの姿をさらす。
「あっ・・・・・・」
やっと待ち望んでいた彼の指先が、胸の先端に触れた時、幸はその場に崩れ落ちる・・・と、そう思った瞬間、ビョンホンの逞しい腕に抱え上げられ、優しくベッドに横たえられる。

薄明かりの中でも、幸は彼の逞しい裸身をまともに見ることが出来なかった。
長い髪をすくう様に優しく撫でながら・・・頬に、瞼に、首筋に、キスの雨を降らせ・・熱い眼差しで見つめながら、ビョンホンは、そっと幸に口づけた。
何度も何度も唇を触れ合うだけのキスを繰り返す。
そして閉じた幸の唇を開くように、深く口づけ・・・奥深い場所に潜む、甘く柔らかい幸の舌を吸い、絡ませる。
「お願い・・・」
「・・・・・・うん?」
「もっと・・・私に・・・」
「・・・・・・」
「私に・・・触れて」
こんな言葉を言わせるあなたが憎らしい。
言いたくないと頭では思っているのに、心と体は反比例して・・・止める術のない吐息と一緒に、あなたが望む言葉を漏らす私。
そんな私を見て満足そうに微笑むあなたが憎らしくて・・・そして愛しい。

愛してる・・・・・・愛してる・・・・・・あなたを愛してる。
枯れる事を知らず、絶え間なく湧き出る泉のように、私が繰り返す言葉を、あなたは熱い唇で覆い尽くした。
あまりにも激しいキスが、苦しくて堪らないはずなのに、それと同じぐらい・・・
・・・それ以上に、熱く燃え上がる体を持て余す幸は、ビョンホンのとろけるような舌に自分から激しく絡ませていく。
ビョンホンが望むとおりの肢体を見せてしまう幸は、恥じらいながらも貪欲に自分の疼きを静めようとしていた。

愛しくて、愛しくて・・・そして憎らしい男性(ひと)。
何度、言葉にしても足りないぐらい、あなたを愛してる・・・・・・
by pink_pink_opal | 2007-04-25 17:54 | Cross |